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日立製作所、安全な生体認証を利用した認証クラウド基盤「生体認証統合基盤サービス」を提供開始

日立製作所は10月29日、安全な生体認証(指静脈認証)を利用した認証クラウド基盤「生体認証統合基盤サービス」を提供開始すると発表した。

同サービスは、日立製作所が独自に開発した「公開型生体認証基盤(PBI:Public Biometric Infrastructure)」に、決済連携機能や商業施設での入退場管理機能などを付加できる基盤。「PBI」は、生体認証と公開鍵暗号基盤を組み合わせた認証技術。ユーザ登録時に、ユーザの生体情報を復元できない形に変換する一方向性変換を行い、クラウド上に保管する公開鍵を作成する。ユーザ登録後、本人認証や決済を行う際に、端末で本人のみが持つ秘密鍵をその都度作成し、対になる公開鍵と照合することで認証を行う。秘密鍵は、本人の生体情報以外では作成できず、なりすましは不可能だという。秘密鍵は認証に使用されると即座に破棄されるためシステム内に保存されず、万が一ユーザ情報が漏えいしても、生体情報が復元される恐れがない。

日立製作所は、今後指静脈に限定せず、顔や虹彩などさまざまな生体情報を活用するマルチモーダル化を推進するとともに、指静脈においても非接触で認証を行う新型装置の開発など、より安全で便利なキャッシュレス社会の実現を推進していくとしている。

(川原 龍人/びぎねっと)

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