仮想化技術

F5ネットワークス、レッドハット、デルと共同でOpenStackクラウド基盤「LBaaS機能」の動作を検証

F5ネットワークスジャパン(F5)は8月3日、レッドハットデルの2社と共同で、「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5」環境において、F5社のBIG-IP仮想アプライアンス仮想ロードバランサーの動作検証を完了したと発表した。これによりユーザは、サーバ、ストレージ、L2ネットワークに加え、L4-L7の機能を柔軟かつ機動的なクラウド環境にて実現することが可能となる。

これまで、OpenStackのLBaaS利用として多く採用されているオープンソースHAProxyでは、負荷分散アルゴリズム手法のラウンドロビンなど基本的な機能が中心だった。今回のF5のBIG-IP仮想アプライアンスでは、高可用性、セキュリティ、パフォーマンスなどのネットワーク機能に加え、サーバに対するヘルスチェック機能やロギング機能をOpenStackクラウド環境上のサービスとして(as a service)提供することが可能となる。

OpenStack管理ツールであるHorizon上では、仮想ネットワークの制御を行うネットワークコントローラーAPIであるNeutronを通じ、BIG-IPデバイスの一元管理オーケストレーションツール「BIG-IQ」への処理連携が行われ、さらにアプリケーションの迅速なプロビジョニングを実現するiAppsを経て、最終的にBIG-IPの負荷分散の設定が可能となる。iAppsは、クラウド環境でアプリケーションに最適化されたL4-L7機能の実装プロセスを簡素化することができ、プロビジョニングや展開をこれまでの10~100倍迅速に実行することが可能になる。iAppsを用いることで、アプリケーション視点で設定をテンプレート化することが可能になるため、アプリケーションごとのポリシーに応じた設定を容易かつ迅速に行えるようになるという。

(川原 龍人/びぎねっと)

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