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NTTコムウェアとシーモン、組込みLinux「L-Box」を用いた指紋認証マンション入館システムを開発

NTTコムウェアは6月22日、マンション各戸の玄関にLinuxサーバを組み込み、遠隔での指紋照合を可能にした「指紋認証型マンション入館システム」を、シーモンと共同で開発した。このシステムでは、各戸から指紋登録・管理が可能で、マンション集合玄関とも連動する。

近年、ピッキングなどによる住宅への侵入被害が増えており、「指紋認証型マンション入館システム」への期待が高まっている。しかし、従来のシステムでは、入居者全員が複数の指×パターン数の情報を各戸と集合玄関で行う必要があった。このため、登録・管理が煩雑になり、膨大な時間と手間を要するため、導入は戸数の少ないマンションに限られていた。また、全入居者の指紋情報を一元管理しているため、プライバシーの問題や、全情報が盗難される危険もあった。

今回開発された「指紋認証型マンション入館システム」は、NTTコムウェアが開発した超小型Linuxサーバ「L-Box」の技術を応用し、各戸の玄関ドアに指紋認証装置を組み込んだロック・システム。入居者の指紋情報は、マンション集合玄関のシステムによる一元管理でなく、各戸内で指紋照合、指紋登録、分散管理システムとなっている。

指紋情報は、各戸の玄関に設置されている指紋認証装置で登録・管理が行えるため、登録作業が簡素化され、また、プライバシーの懸念や、全指紋情報の盗難の恐れがなくなる。

シーモン社は、生体情報センサー製品の企画、開発、輸出入および販売を会社事業としている。同社は、6月29日(水)から7月1(金)日に東京ビックサイトで開催される「情報セキュリティEXPO」において、「指紋認証型マンション入館システム」に関するシステムの展示が行われる。

(川原 龍人/びぎねっと)

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