KDDIとNECは10月26日、固定通話の国内事業者間のIPベースでの相互接続への移行に向け、オープンソースソフトウェアである「OpenStack Tacker」 を利用した仮想ネットワーク管理機能 (VNFM) を開発したと発表した。

固定通話における国内事業者間の接続に使用する従来の回線交換方式は、総務省やNTTの意向により、2021年以降段階的にIP相互接続へ移行する予定となっている。今回開発されたVNFMは、OSSである「OpenStack Tacker」を利用し、IP相互接続化で利用する、さまざまな仮想ネットワーク機能 (VNF) の管理や制御、構成変更を自動で行う仮想ネットワーク管理機能を提供する。

今回の技術の特徴として、
1.共通的で柔軟なインターフェースによってVNFをネットワークに接続することが容易となり、迅速なサービス提供が可能となる
2.「OpenStack Tacker」がネットワーク仮想化の現実的な課題の解決に継続的に取り組んでいるため、商用機能開発へ有効活用が可能
3.公開された場で多くの開発者に貢献、評価、監査されるため、高信頼性・安定運用が可能
といった点が挙げられている。

今後開発した成果は、OpenStackのコミュニティに還元し、「OpenStack Tacker」の発展にも寄与する。また、NECは、Tackerをもとに開発した商用のVNFM製品を「NEC OSS MANO」として、通信事業者向けに提供する。

(川原 龍人/びぎねっと)

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