オープンソース

PFNがPyTorchコミュニティとの連携を強化、「pytorch-pfn-extras」をオープンソース公開など

Preferred Networks(PFN)は5月12日、PyTorchコミュニティとの連携を強化すると発表した。また、この一環として、PyTorchを利用した深層学習の研究開発をサポートするためのライブラリ「pytorch-pfn-extras」をオープンソースソフトウェアとして公開したほか、機械学習向けハイパーパラメータ最適化ライブラリ「Optuna」がPyTorchエコシステムに公式に登録された。

「pytorch-pfn-extras」は、深層学習フレームワークをChainerからPyTorchへ移行する過程で寄せられたフィードバックを元に、有用度の高いChainerの機能をPyTorch向けに再実装して公開するもの。pytorch-pfn-extrasの初版リリースには、エクステンションとリポーター、深層学習の訓練プログラムの実装時に頻繁に必要となる機能をエクステンションとしてパッケージ化する機能、パラメータサイズの自動推論、入力データのサイズをもとにLinear層やConvolution層のパラメータのサイズを自動的に推論する機能、分散スナップショット、スナップショットの保存・読み込み・世代管理を自動化する機能などが利用できる。

「Optuna」は、機械学習向けのハイパーパラメーター最適化ライブラリ。PyTorchによる機械学習・深層学習の研究開発において、新機能の追加、学習・推論の高速化などを支援するツールやライブラリを認定する「PyTorchエコシステム」に公式登録された。

今後、PFNとPyTorch開発プロジェクトが共同で「pytorch-pfn-extras」のPyTorch本体へのマージについて議論を進めていく。また、PFNは社内外から要望の多い、深層強化学習ライブラリ「ChainerRL」のPyTorch版の開発を進めており、2020年前半のOSS公開を目指す。

(川原 龍人/びぎねっと)

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