オープンソース
PostgreSQL 8.1リリース
PostgreSQLグローバル開発グループは11月8日(現地時間)、PostgreSQLの最新バージョン「PostgreSQL 8.1」のリリースを発表した。今回のバージョンアップでは、性能の向上の他、大規模データウェアハウス、より多量のトランザクション処理、複雑に分散化されたエンタープライズソフトウェアをサポートするSQL機能が導入された。
今回のリリースで新しく追加・改良された機能は次の通り。
機能追加
○データベースロールのサポート:データベース権限が複雑に関連しあうような大規模なユーザ管理が簡単になった。
○IN/OUTパラメータ:J2EEや.NETアプリケーションにおける複雑なビジネスロジックのサポートが改良された。
○二相コミット(2PC:Two-Phase Commit):広域ネットワークに分散したサーバ間でACID特性を持つトランザクション処理が可能になった。
改良
○マルチプロセッサ(SMP)環境における性能改善:8-way、16-wayシステムやデュアルコア、マルチコアCPUのサーバにおいて性能が向上した。
○ビットマップスキャン:インデックスが自動的にメモリ内部でビットマップに変換される。これによって、複雑な問い合わせのインデックス検索が20倍以上高速化される。
○テーブルパーティショニング:問い合わせプランナが大規模なテーブル全体をスキャンしないようになった。他のDBMSにおけるテーブルパーティショニング同様、数ギガバイトのテーブルに対する性能とデータ管理が改良された。
○共有行ロック:より高い同時実行性をサポートできるようになった。共有ロックにより、大量のOLTPを必要とするアプリケーションでの挿入・更新の性能向上が期待できる。
PostgreSQL8.1では、大幅なパフォーマンス向上が実現されているといい、特にマルチプロセッサ・大規模サーバにおいては、その性能がいかんなく発揮されるという。
(川原 龍人/びぎねっと)
[関連リンク]
日本PostgreSQLユーザ会
PostgreSQL8.1 プレスキット