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Berry Japan、シンクライアント専用 Linux OS 「Berry OS Enterprise」を販売

Berry Japanは9月28日、シンクライアント専用 OS「Berry OS Enterprise」と、「Berry OS Enterprise Mobile」(ノートPC向け)を製品化し、販売を開始したと発表した。

シンクライアントとは、ハードディスクなどデータの保存領域をもたないクライアント。情報漏えいなどの恐れが少なく、セキュリティへの重要性が増している昨今、大きな注目を浴びている。この情勢を受けて、同社はシンクライアント専用OS「Berry OS Enterprise」ならびに「Berry OS Enterprise Mobile」を製品化した。基本構成は、ブラウザ、メールソフト、オフィスソフト、PHS接続ツール(Berry OS Enterprise Mobileのみ)とシンプルな構成となっている。USBメモリ、コンパクトフラッシュに同製品を搭載すれば、既存の資産を改変することなく利用できる。

同製品の特徴として、『カスタマイズが可能なOS』である、ということが挙げられる。起動画面にロゴを付け付加価値を加える、希望のアプリケーションの追加や削除を行なった上で納入するといったことが可能で、例えばブラウザのみを搭載したOSを実現することもできる。

現在、開発をすすめている案件は、
・SSLでクライアントとサーバーを結び、WebDAVを用いてユーザー認証した上で、社内サーバーにファイルを保存。クライアント側にはデータを保存できない仕様にカスタマイズする
・VPNクライアントを搭載し、エンドユーザー開発の自社アプリケーション用いてWebブラウザでファイル操作。メーラー、オフィスソフトは搭載しない
・IP-VPN接続でエンドユーザー開発の自社システムにのみネットワーク接続。エンドユーザー開発のクライアント証明書を搭載し認証に用いる。IP-VPN接続以外の端末からの接続は制限する
などがある。

価格は、基本価格「Berry OS Enterprise」が7,980円、「Berry OS Enterprise Mobile」が9,980円。これに、搭載するメディア代金やオプションなどが加算される。

(川原 龍人/びぎねっと)

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