NECは12月26日、企業システムにおける次世代ネットワーク（NGN）活用を加速するため、NGNミドルウェア領域において、ITベンダ各社と協業すると発表した。

今回協業を進めるITベンダは、日本オラクル、サン・マイクロシステムズ、ノベル、日本BEAシステムズ、日本ヒューレット・パッカード、マイクロソフト、ミラクル・リナックス、MontaVista Software, Inc.、EMCジャパン、レッドハットの10社。 NECは、これら10社とともに、「NGNミドルウェアパートナープログラム」を開始し、NGN対応の企業向けアプリケーションソフトウェアの開発を加速するために、SIPプロトコル対応のミドルウェア共通APIの策定、接続性検証環境の提供などの活動を2008年3月から開始する。これにより、SIPの技術に熟知していない技術者でもNGNを活用したシステムを構築できる。また、SIP対応ミドルウェアとNGN対応のアプリケーション間の相互接続性、商用環境に近い擬似的なNGN環境の検証などが可能となる。

NGNでは、SIPを活用することにより、IPアドレスや電話番号によって発信者を認証し、高いセキュリティを提供したり、帯域確保によるQoS保証を実現できる。また、ネットワーク障害の発生時に迂回接続することで通信を維持するなど、従来のIPネットワークでは困難であったセキュアで手軽なネットワークの提供が可能となる。一方、従来はHTTPプロトコルで通信を行っていたものが、NGNではHTTPに加えSIPプロトコルでの通信が必要になる。また、SIPプロトコルについては未だ細部に規定されていない部分があり、ソフトウェアの品質確保が困難となる懸念が生じている。今回の協業では、企業システムにおけるNGN活用促進において、導入を容易にする共通APIの策定、相互連携のための仕組みの構築を目標にしている。

(川原 龍人/びぎねっと)

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