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日立ソフト、「情報家電向けSELinux」を発表

日立ソフトは11月14日、情報家電のセキュリティ問題に対処するための「情報家電向けSELinux」の開発を発表した。

PC向けのセキュアOSである「SELinux」は、CPU、メモリ、ストレージなどのハードウェアリソースを多く消費するため、情報家電などの組込み機器で動作させるには不向きであった。今回発表された「情報家電向けSELinux」では、ハードウェアリソース消費量を最大1/10程度まで削減することによって、情報家電向けに最適化を施した。

踏み台化、情報破壊、情報漏洩のような情報家電へのセキュリティ脅威に対処することができる。

ネットワークのインフラ整備が進むにつれ、情報家電のインターネット接続が増大している。これによる情報家電に対する脅威への対抗手段として、SELinuxの強力なセキュリティ機能により、ソフトウェアの修正などを行わずに不正侵入の被害を最小化することができる。同時にSELinuxの設定支援ツール「SELinux Policy Editor」も組み込みソフト開発用に強化、クロス開発機能を実装し、組込みソフト開発でもSELinux Policy Editorが利用できるようにした。

今回の開発成果の一部は、オープンソースコミュニティに提案し、採用されている。採用先のコミュニティは、Linuxカーネル、SELinux、BusyBox。

(川原 龍人/びぎねっと)

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