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熊本県、iOS端末で利用できる脳卒中の遠隔医療診断支援システム「XMIX」を運用開始

熊本県、熊本大学医学部附属病院TRIARTは7月28日、熊本県内の脳卒中急性期医療体制の強化を図るため、iOS端末で利用できる脳卒中の遠隔医療診断支援システム「XMIX」を運用開始したと発表した。

「XMIX」は、平成24年6月から熊本大学医学部附属病院と阿蘇医療センターにおいて試用開始された遠隔医療診断支援システム。専門医が勤務していない時間帯に救急搬送された脳卒中患者の状態を、離れた場所にいる専門医などに連絡を取ると共に、脳卒中患者の画像情報をiPhoneやiPadで閲覧できるシステムとなっており、これにより必要な助言を専門医から得ながら、脳卒中患者を受け入れた医療機関で治療ができるシステム。特に迅速な診断と治療が必要となる脳卒中患者を救うシステムとして期待されている。

今回、熊本県では熊本県内の6医療機関に遠隔医療診断支援システム「XMIX」を拡大展開し、本格運用を開始した。今後は、他の医療機関への展開も図っていくという。

XMIXは、iPadやiPhoneなどのiOS端末と専用のサーバシステムで構成されており、これらをAppleのFaceTimeと、専用開発した放射線画像情報ビューアで情報共有する。これにより、離れた場所にいる専門医等からの助言を可能にする。各通信経路は、独自の技術で強固なセキュリティを確保している。また、XMIXは既存の医療情報システムを改修せずに導入できるものとなっており、大病院だけでなく、専門医が不在の中小医療機関でも導入しやすいシステムとして設計されているという。

(川原 龍人/びぎねっと)

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