セキュリティ情報

IPA、2012年8月分のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表

独立行政法人情報処理推進機構は9月5日、2012年8月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめ、発表した。

今回の発表では、スマートフォン(Android)の電話帳の中身を窃取する不正なアプリが横行しており、ユーザに注意を促している。これは、悪意を持った攻撃者が、不正なアプリをダウンロードさせるリンク先が書かれたメールを、不特定多数の利用者にばら撒いていたことによる。この不正なアプリはウィルスそのものだが、当初はセキュリティ対策ソフトを導入していても検知されないことがあったため、被害が拡大したという。

コンピュータウィルス届出状況は、8月のウィルスの検出数は24,189個で7月から5.1%減少。8月の届出件数は961件で、7月から9.6% の増加。検出数の1位は、W32/Mydoomで15,441個、2位はW32/Netskyで5,888個、3位はW32/Mytobで966個。8月の不正プログラムの検出数は21,437個で7月の約4分の1に減少(ただし2012年7月度は6月から約4倍に増加しており、7月が突出して多い)。検出数の1位は、偽セキュリティソフトの検知名であるFakeavで2,504個、2位はPCにバックドアを仕掛けるBackdoorで1,850個、3位は宅配会社の伝票情報を装って感染を試みるInvoで1,710個。

不正アクセス届出状況は、8月の届出件数は9件で、その全てで実被害があった。不正アクセスに関連した相談件数は44件、そのうち何らかの被害のあった件数は13件。被害届出の内訳は、侵入6件、なりすまし2件、DoS攻撃1件となっている。

(川原 龍人/びぎねっと)

[関連リンク]
プレスリリース
リリース詳細