サーバー/ネットワーク

日本IBM、グリッドを簡単に導入できるソリューションをパッケージ化し提供

日本IBMは2月28日、分散する異機種のコンピュータ資源を共有し、一つのシステムとして利用可能とする技術、「グリッド・コンピューティング」の実現に必要なハードウェア、ソフトウェア、および導入・教育支援サービスをパッケージ化した「IBM Grid and Grow オファリング」の提供開始を発表した。このパッケージ化は、パートナー企業との協力により行われた。

近年、グリッドコンピューティングはビジネス分野への適用が加速している。グリッドコンピューティングにより、企業が市場の急速な変化や顧客の要求に即応するための処理能力の高速化、地理的に分散したデータの統合化、IT資源の最適化が可能となり、金融におけるリスク計算、医療や設計等の高度な画像処理、サイエンス研究分野、オンラインゲーム等のエンターテインメントなど、幅広い分野でグリッドコンピューティングを容易に導入することが可能となる。

今回提供されるパッケージでは、ハードウェアにIBMのIBM BladeCenterが採用されている。今回のパッケージでは、ブレードの枚数を追加した場合でも、一定の範囲まではソフトウェアライセンス料が増加しない料金設定となっており、速やかな拡張が可能となっている。

サーバアーキテクチャには、Intel、AMD、POWERの3種類から選択、OSは、Linux(RedHat または Novell SUSE)、AIX 5L、Windowsから選択できる。また、処理を分配するグリッド・ミドルウェアも、Altair の PBS Professional 、Platform Computing の LSF、United Devices社のGrid MP、IBM の LoadLevelerの中から選択できる。さらに、顧客の要望に応じて、このソリューションを基盤としたサーバー統合ソリューションやIT最適化ソリューション、各種保守サービスも提供される。

今回提供を開始するパッケージの構成は以下の通り。

○タイプA「Grid and Grow エントリー構成」
ブレードセンター 3枚構成(ブレードセンターを6枚まで拡張してもソフトウェアの追加ライセンスは不要)
価格は、最小構成の場合で275万円からの提供。

○タイプB「Grid and Grow スターター構成」
ブレードセンター7枚構成(ブレードセンターを14枚まで拡張してもソフトウェアの追加ライセンスは不要)
価格は、最小構成の場合で500万円からの提供。

(川原 龍人/びぎねっと)

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