オープンソース

インターネットイニシアティブ、文書共有Webアプリケーション「cats_dogs」をOSSとして公開

インターネットイニシアティブ(IIJ)は5月25日、同社のエンジニアが業務改善のために開発した文書共有Webアプリケーション「cats_dogs」を、オープンソースソフトウェアとして公開したと発表した。

「cats_dogs」は、グループやプロジェクトチームでの利用を想定し、複数人が参照する文書を共有・管理することを目的としたWebアプリケーション。一つの文書内で、文章ごとに異なるアクセス権限を設定できる機能を持ち、参照者の権限に応じて特定の文章を特定の人にだけ表示、閲覧させることができる。たとえば、多数のオペレーターが参照する作業マニュアルなどで、従来は権限の違うオペレーターごとに別々にマニュアルを用意していたといったケースにおいて、「cats_dogs」を使って管理することで、共通のマニュアルを一元的に管理しながら、オペレーターの権限に応じてそれぞれ必要な情報だけを参照させることが可能になるという。

「cats_dogs」では、ITエンジニアの間で広く使われているMarkdown形式を採用しており、簡単な構文で文書を記述するだけで、Webブラウザでの閲覧時に読みやすいデザインに変換される。画像・動画などのメディアファイルにも対応している。また、ログイン情報をもとに表示内容をコントロールする動的制御機能を有しており、グループ単位、ユーザ単位などで参照権限を設定でき、組織内の役割や役職に応じて機密情報の閲覧を制御するなど適切な文書共有を簡単かつ柔軟に行うことが可能。同社が2022年6月に無償公開したアクセス制御モジュール「ngx_auth_mod」と併用することで、組織内のWindows Active Directoryの権限管理と連動することが可能となっている。

「cats_dogs」はMITライセンス下でGitHubに公開されている。

(川原 龍人/びぎねっと)

[関連リンク]
プレスリリース
GitHub