AI・データサイエンス
NIIが開発したフェイク映像を自動判定するプログラム 「SYNTHETIQ VISION」、サイバーエージェントが実用へ
国立情報学研究所(NII)は1月13日、AI(人工知能)が生成したフェイク顔映像の真偽を自動判定するプログラム「SYNTHETIQシンセティック VISIONビジョン: Synthetic video detector」をサイバーエージェントが採用し、タレントなどの著名人のディープフェイク映像検知で実用化すると発表した・
NIIは、情報学分野における研究成果を社会問題解決のために応用、展開する社会実装に取り組んでおり、今回の「SYNTHETIQ VISION」の実用化は、流通する多様なメディアの信頼性確保に寄与するものとなる。本研究成果は、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 CRESTクレスト「VoicePersonae: 声のアイデンティティクローニングと保護」、「インフォデミックを克服するソーシャル情報基盤技術」、およびJST 研究成果最適展開支援プログラム A-STEPエーステップ(トライアウト)の「AIにより生成された顔映像フェイクメディアを検出する技術の確立」により開発された。
今回、サイバーエージェントが展開しているタレントやアーティストなどの著名人の公式3DCGモデルを制作し「分身」となるデジタルツインをキャスティングするサービス「デジタルツインレーベル」において、NIIが開発した「SYNTHETIQ VISION」を採用する。著名人のDeepfake映像の悪用を検知する目的に導入するもので、AIにより生成されたフェイク顔映像を真偽自動判定する技術が、実サービスに導入される国内初めての事例となるという。
(川原 龍人/びぎねっと)
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