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理化学研究所、KNOPPIXをベースにタンパク質解析高速処理環境構築システムを開発、システムを公開

理化学研究所は11月29日、KNOPPIXを利用したタンパク質の解析を高速に実行する環境を簡単に構築・撤収できるポータブルな新しいシステムとして、「Knoppix for InterProScan4.1 High Throughput Computing Edition:高速処理計算機用クノーピクス・インタープロスキャン」を開発し、開発成果をISOイメージとして公開した。

開発した新システムは、高度なクラスター計算機構築技術を持たない人でも、簡単に複数の計算機を統合し、解析環境の構築と撤収を行うことができる。従来は32台で構成されるクラスター計算機環境の構築に6時間以上かかっていたところを、このシステムを利用することによって、専門でない人も約10分で構築できるようになった。今後はこの技術を、他のアプリケーションやデータベースに対して広げることも計画しているという。

開発したシステムは、同研究所のWebサイトにてCD-ROM ISOイメージのダウンロードが可能。これによって、インタープロスキャンへの大量検索の実施を希望する研究者は、総メモリ量として6ギガバイト以上のメモリを確保できれば、タンパク質解析システムの構築が可能となる。

(川原 龍人/びぎねっと)

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