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MPIクラスタシステムを構築できる「KNOPPIX for MPI」、広島県立国泰寺高校科学部物理班が発表

広島県立国泰寺高校の科学物理班が、MPI並列処理のためのPCクラスタシステムを簡単に構築できる「KNOPPIX for MPI」を発表した。発表されたKNOPPIX for MPIは、KNOPPIX日本語版 V3.7をカスタマイズしたもの。

KNOPPIX for MPIは、操作用PC(マスターノード)のシステムはCD1枚(またはUSBメモリ)でシステムが起動し、計算用PC(スレーブノード)のシステムは、マスターノードでターミナルサーバを実行することで、PXEを用いてネットワークから起動する。PCクラスタの構成は自動化されており、スレーブノードのPCは操作する必要がないという。設定もマスターノードでターミナルサーバの設定を行う以外には特に必要ない。このため、従来は非常に時間のかかっていたシステム設定の時間が2分程度まで短縮された。また、スレーブノードの情報をファイルに保存しておくことで、次回の起動からはWOL(Wake up On Lan)によって全スレーブノードを自動起動させることができ、次回以降は電源投入からシャットダウンまでの全操作をマスターノードから簡単なコマンドのみで行うことが可能。

この成果は、学校法人電子学園 日本電子専門学校 コンピュータネットワーク研究科の好意を同学園のWebページで公開しており、ここからKNOPPIX for MPIのISOイメージをダウンロードすることができる。

(川原 龍人/びぎねっと)

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