オープンソース

情報処理推進機構、IPAフォントの新版「IPAフォントVer.3」を、新しいライセンスで配布開始、改変後の再配布が可能に

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は4月20日、IPAフォントの新版「IPAフォント Ver.3」を配布開始した。また、ライセンス体系を改め、利用者がフォントを改変してもフォントを再配布することが可能となった。

IPAフォントは、誰でも無償で利用できる日本語文字フォント。基本ソフトウェアの種類を問わず、さまざまな情報機器の上で利用でき、どの環境の下でも同じ形状の文字を表示・印刷できる。明朝体とゴシック体があり、それぞれに等幅およびプロポーショナルの2種類、計4書体を提供している。各書体とも、最新の日本語の文字コード規格であるJIS X 0213:2004に準拠した約11,000文字を収容しており、一般的な業務で必要とされるほとんどの漢字を網羅している。

IPAでは、今回の配布にあたり、新しいライセンス「IPAフォントライセンス Ver.1.0」を作成し、「IPAフォント Ver.3」はこのライセンスの下で配布される。

従来のIPAフォントはフォントの改変が許可されていなかったが、新ライセンスの下では、利用者がフォントを改変し、改変したフォントを再配布することが可能となっている。ただし、文字への信頼性を確保するために、利用者が、その意志により派生フォントをオリジナルのフォントに戻せる方法を提供しなければならない、派生フォントはWebなど誰もがアクセスできる方法で一般公開しなくてはならないなどの条件がある。

なお、旧版のIPAフォントには新しいライセンスは適用されず、従来どおりの利用条件で利用が許可される。

新しいIPAフォントは、OSS iPediaのWebサイトから無償で入手できる。

(川原 龍人/びぎねっと)

[関連リンク]
プレスリリース