オープンソース
理化学研究所、スーパーコンピュータ「京」を利用して世界最高速の固有値計算に成功
理化学研究所は12月5日、大規模コンピュータシミュレーションや、ビッグデータにおけるデータ相関関係の解析などに必要な行列の固有値を高速で計算できるソフトウェア「EigenExa」を開発し、これをスーパーコンピュータ「京」で実行し、100万×100万の行列での固有値計算を行った結果、これまで1週間程度必要だと考えられていた計算を、1時間で計算することに成功した。同プレスリリースによると、これは世界最高速になるという。
複雑な方程式を数値的に解く計算科学分野では、大きなサイズの行列の固有値を求める手法は、多用される手法である。しかし、行列の固有値計算は、その計算量が行列の次元の3乗に比例して増加するため、これまでのコンピュータでは能力不足であり、「京」の能力でも膨大な時間を必要とした。
理化学研究所の研究チームは、従来の変換アルゴリズムとは異なる新しい計算アルゴリズムを考案し、それを基にEigenExaを開発した。これにより、固有値計算の大幅なスピードアップに成功した。
EigenExaは、2013年8月1日より、オープンソースソフトウェアとして公開されている。
(川原 龍人/びぎねっと)
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