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理化学研究所と富士通のスーパーコンピュータ「京」が世界1位を獲得

理化学研究所富士通は6月20日、共同で開発中の京速コンピュータ「京(けい)」の性能で、第26回国際スーパーコンピューティング会議ISC’11にて発表された第37回TOP500リストにおいて、第1位を獲得した。

今回、TOP500リストに登録した「京」のシステムは、現在整備途中段階のもの。672筐体(CPU数68,544個)から構成され、LINPACKベンチマークでは世界最高性能の8.162ペタフロップス(毎秒8,162兆回の浮動小数点演算数)を達成し、TOP500リストの首位を獲得した。実行効率も93.0%と高水準の記録となっている。これで、日本のスーパーコンピュータは2004年6月以来の第1位獲得となる。

理化学研究所と富士通は、共同で文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画の下、京速コンピュータ「京」の開発を進めている。2012年の完成を目指しており、完成時の性能はLINPACK性能で10ペタフロップスを目標にしている。完成後はさまざまな計算科学の分野において広く利用されることを念頭に置いており、シミュレーション精度や解析計算速度の向上が期待される。

(川原 龍人/びぎねっと)

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