オープンソース
Linux kernelの複雑な依存関係を整理するプロジェクト「Fast Kernel Headers」、カーネルの開発者が発表
Linuxカーネルの開発者であるIngo Molnar氏は1月12日(現地時間)、Linux kernelの複雑な依存関係を整理するプロジェクト「Fast Kernel Headers」を発表した。
Linuxカーネルは、およそ30年間に渡って開発が続けられており、さまざまな要素が複雑に絡み合っている。「Fast Kernel Headers」は、この複雑さを整理しようとする試み。「Fast Kernel Headers」は直訳すると「カーネルヘッダ高速化」となる。Linuxカーネルのヘッダ階層と依存関係を整理し、複雑さを解消することによって、カーネルヘッダを高速化することを目指す。
なお、Ingo Molnar氏は、この整理整頓の作業を2020年末頃から開始しているという。当初は目論見ほどの成果が上がらなかったものの、2021年秋頃に作業のコミット数が1500を数えた辺りで速度の向上が見られたという。現在では、速度向上は78%に達しているとしている。
Molnar氏は、2200のコミットおよび2万5288個のファイルの変更作業、ヘッダーの整理整頓などを提言している。この作業は大幅な困難を伴うと予想されるため、Ingo Molnar氏は他の開発者からのフィードバックを募集している。
(川原 龍人/びぎねっと)
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