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富士通の新スーパーコンピュータシステムが理化学研究所で稼動開始、PCクラスタシステムで実行性能日本1位を達成

富士通は8月7日、独立行政法人理化学研究所の新スーパーコンピュータシステムの構築を完了し、8月より稼働を開始したと発表した。

本システムは、LINPACKベンチマークによる性能測定において、97.94テラフロップスの実行性能を達成した(1テラフロップスは毎秒1兆回の浮動小数点演算速度)。同社のプレスリリースによると、この結果は最新のTOP500リストと比較した場合、PCクラスタシステムの実行性能としては日本1位、世界34位になるという。

新システム(名称RICC:RIKEN Integrated Cluster of Clusters)は、3つの異なる用途の計算サーバシステムと共通のフロントエンドシステム、磁気ディスク装置、テープ装置によって構成される複合システム。超並列PCクラスタには、同社のPCサーバ「PRIMERGY RX200 S5」1,024台(2,048CPU、8,192コア)が採用されている。また、システム環境には、システム管理機能、高速ファイルシステム、プログラミング開発環境を統合したHPCミドルウェア「Parallelnavi」に加えて、大規模並列ジョブを複数のクラスタ全体で統合的に管理できるHPCジョブ管理ツール「メタジョブスケジューラ」が採用されている。

プレスリリースの中で、高い性能を達成した背景に、「Parallelnavi」に含まれる数学ライブラリを挙げている。これにより、LINPACKの処理性能を大きく左右し、今回の測定結果においても大きく貢献した。

(川原 龍人/びぎねっと)

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