オープンソース
レッドハット、企業向け「Red Hat Enterprise Linux 5.3」を提供開始
レッドハットは1月21日、同社の企業向けLinux OSの最新版、「Red Hat Enterprise Linux 5.3」の提供を開始した。
「Red Hat Enterprise Linux 5.3」における主な新機能は次の通り。
○仮想化機能のスケーラビリティの向上
x86-64アーキテクチャの仮想化機能を、32仮想CPU、最大80GBのメモリーサポートまで向上させた。物理サーバのスケーラビリティも向上させ、最新のハードウェアにおいて最大126CPU、1TBのメモリをサポートできるようになった。ページテーブルの仮想化で発生するオーバーヘッドを縮小する「Extended Page Tables」(EPT)やHugepageメモリーなどの新機能により、仮想サーバのパフォーマンスを向上させる。
○Intel Core i7 (Nehalem)プロセッサのサポートによるパフォーマンス向上
インテルの最新プロセッサ「Intel Core i7 (Nehalem)」をサポートし、ハイパースレッディング・テクノロジーや電源管理に対応する。これにより、商用アプリケーションの性能が従来プロセッサ比170%、演算指向の技術計算の性能が従来プロセッサ比350%を達成した(レッドハット社のテストによる)。
○OpenJDKの統合とサポートによるフルオープンソースのエンタープライズJava実行環境
サン・マイクロシステムズのJDKと同じコードをベースとしたオープンソースのJava SE 6環境「OpenJDK」を統合し、レッドハットがサポートする。これにより、業界初のフルオープンソースのエンタープライズJava実行環境を実現した。
ライセンスは無償で、テクニカルサポート、製品アップグレード、修正プログラムの提供を含む年額のサブスクリプション価格が、CPUソケット数/仮想化ゲスト無制限の「Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform」が1台あたり204,750円から、2CPUソケット/4仮想化ゲストまでの「Red Hat Enterprise Linux 5」は1台あたり101,640円から、2CPUソケットまでの「Red Hat Enterprise Linux 5 Desktop」は25台あたり288,750円(いずれも税込)。サブスクリプションを購入済みのユーザは、ハードウェアとアプリケーションの互換性を維持したまま無償でRed Hat Enterprise Linux 5.3にアップグレードできる。
(川原 龍人/びぎねっと)
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