仮想化技術

NEC、ポルトガルテレコムと共同で家庭内通信機器の仮想化に関する実証実験を実施

NECとNetCrackerは、ポルトガルの大手通信事業者ポルトガルテレコムと共同で、ブロードバンドルータなどの家庭内通信機器の機能を仮想化する実証実験を行ったと発表した。

本実証実験では、ルーティングやIPアドレス割り当て、ネットワークアドレス変換といった家庭内通信機器の機能を仮想化し、ポルトガルテレコムのデータセンターにある汎用サーバ上でこれらの機能を動作させることに成功したという。

ポルトガルテレコムは、ネットワーク仮想化技術を用いて、将来的に家庭内通信機器の主要な機能を端末側からデータセンター側に移し、家庭内通信機器の保守・運用作業を効率化することを目指しており、今回の実験はその第一歩になるという。

家庭内通信機器の機能増大に伴う修理や保守の負担を軽減する手段として、家庭内通信機器の仮想化ソリューションに注目が集まっている。vCPEソリューションにより家庭内通信機器の主要な機能を仮想化し、それらの機能をデータセンターに移すことで、通信事業者は家庭内通信機器の修理やバージョンアップ作業の一部を自社データセンター内で完結できるようになる。これにより、ユーザ宅へのエンジニアの派遣を減らして保守費用を削減したり、新サービス導入時の家庭内通信機器のアップグレード作業をデータセンターで一括して行うことなどが可能になると見られる。

(川原 龍人/びぎねっと)

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