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日本SGI、CPUとGPUを併用するハイブリッド型HPCサーバ「SGI Prism XL」を販売開始

日本SGIは12月27日、演算処理装置としてCPUとGPU(Graphics Processing Unit)を併用するハイブリッド型ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)サーバの新ブランド「SGI Prism シリーズ」を発表した。また、同シリーズの第一弾として、新製品「SGI Prism XL」を販売開始することも併せて発表した。

日本SGIは、サーバの形状をスティック型にして、ブレード型以上の高密度化を可能にする「SGI STIXアーキテクチャ」を独自に開発し、今回初めて「SGI Prism XL」に実装した。GPUの活用により、演算速度の向上と省電力化を両立し、高密度化によるコスト削減をも可能にするという。

GPUは、大学や官公庁の研究機関による科学技術計算の分野において、コンピュータシステム全体の計算能力増強に活用する「GPUコンピューティング」において活用されている演算処理装置。日本SGIは、本製品の投入を皮切りとして、演算性能が「ペタフロップ」の桁に入った科学技術計算分野に対応した製品群を提供していき、将来的にはペタフロップの1000倍の処理能力を持つ次世代の「エクサスケールコンピューティング」の具現化を目指す。

「SGI Prism XL」は、CPUとGPUを1対1で接続する設計となっており、CPUとGPUの間で入出力の競合が発生しないため、GPUの性能を最大限に引き出すことができるとしている。GPUにはNVIDIA TeslaおよびAMD FireStream、またアクセラレータとしてTilera のTILEncoreが搭載可能で、ユーザの利用用途やアプリケーションに応じて選択できる。また、用途に応じてスティックごとに異なる特徴を持ったGPUを搭載できるため、アプリケーションに応じてスティックを構成することも可能。

SGI Prism XLの参考価格は、2Uラックにスティック3本を搭載、1スティックあたりAMD Opteron プロセッサ4100番台2枚ソケット、250GB SATAハードディスク2台、8GBメモリ、AMD Firestream 9370 2枚、OS別で5,761,000円(税別)となっている。

(川原 龍人/びぎねっと)

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