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東京証券取引所、Linuxをベースとした次世代株式売買システム「arrowhead」を稼働開始
東京証券取引所は1月4日、次世代株式売買システム「arrowhead」の稼働開始を発表した。
「arrowhead」は、注文応答時間や情報配信スピードの高速化を実現し、株式注文、約定などの取引情報を異なるサーバ上で三重化して処理するなど、高速性と信頼性を兼ね備えた取引所システム。富士通の基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」と「Linux」をベースとして構築されている。
同システムの導入は、ここ数年の金融テクノロジの高度化などを背景に、個人投資家のオンライン取引の普及や証券会社・機関投資家によるアルゴリズム取引など、新たな取引が拡がりを見せていることを受けたもの。これらのニーズに対応し、東京市場の国際的な市場競争力を強化するため、東京証券取引所は富士通の協力のもとで「arrowhead」の開発に取り組んできた。
「arrowhead」は、ミリ秒レベルでの注文応答時間、3ミリ秒の情報配信スピードを実現。市場流動性の向上とともに、新たな取引スタイルやビジネスモデルを生み出すことが期待されている。また、三重化されたサーバで処理されるため、高い信頼性を実現する。セカンダリサイト(バックアップセンタ)も構築され、広域災害などにおいても24時間以内の復旧を可能とし、社会インフラとしての機能を充実する。
(川原 龍人/びぎねっと)
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